「ダブルバインド」とは日本語で「二重拘束」を意味し、「2つの矛盾した命令を他人にすることで相手の精神にストレスがかかる状態」
このダブルバインドは、アメリカの精神科医グレゴリー・ベイトソンが1956年に提唱した「ダブルバインド理論(二重拘束理論)」に由来しています。
例えば親が遊んでいる子どもに対し、「ゲームを止めなさい。」と命令した後、「買い物に行ってきて」と依頼をしたとしましょう。
すると、子どもは「ゲームを止める」と「買い物に行く」の2つの事を同時にこなせず、 どのように行動・選択をしたらいいのかわからなくなってしまいます。
このような心理的拘束をダブルバインドと呼びます。
ダブルバインド状態は、次の要素が揃ったことで、起こると言われています。
- 2人以上の関係者の存在
- 最初のメッセージと、最初のメッセージを否定するメッセージを伝える
- メッセージを伝えられた人がどちらのメッセージに従っても罰があると感じる
- メッセージを伝えられた人がメッセージの矛盾から逃げられなくなる
- メッセージを伝えられた人がダブルバインドによりストレスを感じる
親や先生や上司の場合
「わからないことがあれば何でも聞きなさい」「わからない場合はすぐに聞きなさい」など、親切に接してくれる相手もいます。
しかし、わからないことがあって、いざ質問をすると「自分で考えてみなさい」「何でもすぐに聞くな」などと、普段の言動とは矛盾した答えを返されることがあります。
これも、質問をしていいかどうかがわからなく、メッセージの受け手が混乱してしまうダブルバインドとなります。
受け取り手は矛盾したメッセージによって混乱してしまい、結果として自由な行動ができないことに対するストレスを感じてしまう可能性があります。
場合によっては、その拘束された状態自体の原因を自責にするようになってしまい、 精神的不調をきたしてしまう恐れもあります。
ダブルバインドを受けると、提示されている選択肢以外に別の選択肢があることや、言葉に矛盾があることなどに気がつけない状態になってしまいます。
対処法
第三者に相談をして、客観的な視点からの意見をもらったり、直接相手を注意してもらったりなどの協力をしてもらうことで ダブルバインドの心理的拘束から抜け出すこともできます。
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